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プロの技が安心を届ける

介護や看護の職員にとって基本的なことの中には、私たちが日常的にも知っていると良いことがたくさんあります。
そのひとつが着替えの介助をする際の基本的な原則「脱健着患」(だっけん・ちゃっかん)です。先日もうちの職員が家族介護教室で講師となってお話する中でも触れていました。

 「脱健着患」とは、半身麻痺やからだの片側に障害がある方などの着替えのポイントで、
「(衣服を)脱ぐときは問題のない健康なほう(健側)から、着るときは病気や怪我、麻痺などのあるほう(患側)から」という意味です。
うまく動かせないほうから袖を通す。脱ぐときには、健康な側から袖を抜いていく。
これを意識するだけでも、介助される人も介護者も安心して介護をすることができます。

実は最近、左肩を骨折して自分がこの状態になってみて、着替えるたびに痛みを伴ってこのことを、まさに痛感しています。
自分のことなので痛いから嫌でも気付きます。原則を知っているだけでなく、相手によって状態が違うことを判断しながら、自然と体が動くところが介護のプロです。
介護職員のさりげない動きを見ていると感心することが多いですが、介護を受ける方ができるだけ苦痛を感じないように、危険が無いようにと判断して動いている姿は「カッコいい!」と思います。